無月経とは?経験者だから分かる原因やリスク、対処法について
無月経とは
無月経とは、本来は起こるはずの月経がきていない状態を言います。
18歳になっても初めての月経が来ない『原発性無月経』と、これまで周期的に来ていた月経が突然来なくなる『続発性無月経』があります。
原発性無月経の発生頻度は約0.4%と稀であり、無月経の殆どは『続発性無月経』です。
実は、私自身も『続発性無月経』の経験者で、現在も正常な月経に戻るために治療中です。
そこで今回は『続発性無月経』の原因やリスク、対処法について、私の経験を交えてご紹介します。
無月経の原因
続発性無月経の原因として最も多いのは、卵巣を刺激するホルモンの量が不安定になって起こる『視床下部性無月経』と言われるものです。
ホルモンの分泌量の変化は、精神的ストレスや体重減少、過度な運動による身体的負担が原因で起こります。
最近では、極端な痩せ願望による過度なダイエットにより、10~20代の若い女性に増えています。
私自身、ストレスにより低体重に陥り、24歳で月経が止まり、現在も自然な月経は回復していません。
摂食障害や軽い気持ちで始めたダイエットが原因で、何年もの治療を要する月経問題に陥ることもあるのです。
無月経のリスク
無月経は、妊娠を望んでいない女性からすると、月経の煩わしさが無くて楽と感じる方もいるかもしれません。
しかし、長期間にわたる無月経は、自然な妊娠が出来ないだけでなく、身体にも負担があります。
本来、出ているべき視床下部のホルモンが不足していることで、骨粗鬆症や不眠症を引き起こす可能性があります。
また、女性ホルモンの分泌量が減ることで、体毛が濃くなり、骨骨しく男性的な身体つきになりやすい傾向があります。
美しくなりたいという思いからしたダイエットが原因で、逆に女性らしい魅力がない身体になってしまうこともあるのです。
私自身、無月経になって2ヶ月が経った頃から、抜け毛が増え、体毛が濃くなり始めました。更に、お尻や胸の脂肪がなくなり、横から見ると平らな板の様な体型に変化し、容姿への自信を失ってしまいました。
この経験からも皆さんには、『月経が来ないことは異常である』ということをしっかりと理解して頂きたいです。
無月経の対処法
一般的に、月経周期は、25~38日が正常範囲とされています。とはいえ、一時的なホルモンバランスの乱れで月経周期がずれることは珍しくありません。
しかし無月経には様々なリスクがある為、放置しないで速やかに『婦人科を受診する』必要があります。
婦人科を受診する目安としては、前回の月経から『3ヶ月以上が経過した頃』です。妊娠の可能性がある方は、受診前に、市販の妊娠検査薬で検査をしてみるのも良いでしょう。
婦人科を受診した後は、担当の医師の指導に従って治療をしてください。
無月経の治療としては『ホルモン療法』が一般的です。不足しているホルモンの代わりに、ホルモン剤を飲むことで排卵を起こし、月経周期を再現します。3~6ヶ月間ホルモン剤の服用を続けた後、経過をみて自然に月経が来るのを待つという治療方法です。
私もこの治療を経験しましたが、ホルモン剤の服用には『副作用』があります。主な症状としては『吐き気や頭痛、血栓、動悸、眠気』などがあります。仕事や学業に支障がない様に、医師と相談をして治療を進めましょう。
また、ダイエットによる体重減少が原因で無月経になった場合は、まず『体重を増やすこと』から始める必要があります。体重の目安としては、BMI(肥満度)を『18.5以上』に戻すことです。
(※身長が150㎝なら41.6㎏、155cmなら44.5kg、160cmなら47.4kg、165cmなら50.4kg)
とはいえ体重を増やすことは想像以上に大変で、私も未だにBMIを正常に戻すことができていません。
そのため、妊娠の希望がある場合は、婦人科受診の際に担当医師に伝えておくと良いでしょう。
まとめ
無月経は、成人した女性には誰にでも起こりうる事です。
ストレスや体重減少には注意をしつつ、健康を維持することが無月経を防ぐ上で大切になります。
月経が起こっていない状態が続くと、あらゆる『健康上のリスク』と『容姿の変化』が伴います。
◎無月経になってしまった方へ
無月経になってしまった際は、婦人科を受診して、医師の指導に素直に従って治療をしてください。
とはいえ治療をしても、直ぐに月経が戻るとは限りません。
私も2年以上、無月経が続いており、ホルモ療法を経て、現在は体重を増やす治療をしています。
不安な気持ちはあるかと思いますが、焦らずに治療をしていきましょう。
◎月経が正常に来ている方へ
月経が正常に来ることは、健康の証です。
正直、私は「何故こうなってしまったのだろう」、「普通に生理が来ていた時に戻りたい」と毎日の様に感じています。
皆さんには、私の様な経験をしてほしくないです。
無理なダイエットや過剰なストレスは出来るだけ避けて、自分自身を大切にしてあげてください。