グルテンフリーって本当に効果あるの⁉メリットと注意点を管理栄養士が徹底解説

2024-01-08

皆さんは「グルテンフリー」という言葉を聞いたことがありますか?

最近では、グルテンフリーを公表している有名人も多く、注目が集まっている健康法です。

私も日頃は、グルテンフリーを意識した食生活を送っており、その効果も実感しています。

今回は、そんなルテンフリーのメリットと注意点について解説します。

グルテンフリーとは

そもそもグルテンフリーとは、「グルテン」という物質を避けた食生活をさします。

グルテンとは、グルテニンとグリアジンという物質が結合してできたタンパク質です。

小麦粉に含まれる粘性物質であり、小麦を使ったパンや麺類のもちもちとした食感を作り出しています。

小麦粉製品に多く含まれている為、私達に人間にとって身近な栄養素の1つです。

しかし近年、グルテンは『身体に悪影響を及ぼす』ことが指摘されています。

そこで、グルテンを避けた食生活である「グルテンフリー」を取り入れる人が増えているのです。

グルテンフリーのメリット

では、グルテンフリーには具体的にどの様なメリットがあるのでしょうか?

グルテンによって引き起こされる不調には、体質が関係していると言われており、グルテンフリーの効果も人によって異なります。

今回は、特に多いと言われているメリットを3つご紹介します。

ダイエット効果

まず、1つ目は『ダイエット効果』です。

グルテンには、「高い中毒性がある」と言われています。

その為、日頃からグルテンを摂らない様にすることで、「もっと食べたい」という食欲を抑え、食べ過ぎを防止する効果があります。

また、グルテンを含む小麦粉製品を摂らないことで、食後の血糖値の急激な上昇を抑えることができます。

よって、身体に脂肪が付きにくくなり、『瘦せ体質』になると言われています。

更に、一般的な小麦粉製品は、米などの他の主食と比較して消化が早く、空腹になりやすいという特徴があります。サンドイッチよりもおにぎりの方が腹持ちが良いというイメージがありますよね。

そのイメージ通り、グルテンを避けることで満腹感が長く続き、食べ過ぎを防ぐ効果もあるのです。

臓器の炎症予防

グルテンを避けることで、臓器に起こり得る炎症を防げる可能性があります。

これは、胃腸が弱い私が日頃からグルテンフリーを意識している一番の理由です。

グルテンは、腸内で吸収される際、グリアジンとグルテニンという2種類のタンパク質に分解されます。

分解されたタンパク質は、腸壁に張り付き、臓器に炎症をきたします。

この炎症が繰り返されると、腸壁に穴が空いて、老廃物や有害物質が漏れ出す危険があります。

更に、腸内の不調が続くことで『発がんリスクが高まる』可能性があるとも言われています。

美肌効果

グルテンを避けると美容にも嬉しい効果があります。

これは、私が最も実感している効果で、グルテンフリーを意識できている時期と、気にせずにパンや麺を食べている時期では、肌トラブルの量が全く違います‼

グルテンには、グリアジンというアミノ酸が含まれており、特にグリアジンは、腸の上皮細胞の結合を緩めて、腸内環境を悪化させてしまいます。

腸内環境が悪くなると、ニキビや乾燥などの肌荒れを起こしやすく、老化も進むと言われています。

その為、肌荒れの原因となるグルテンを控えることは『美肌にも効果的』と言えるのです。

グルテンフリーの注意点

グルテンフリーを取り入れる際、注意したいことがあります。

それは、『栄養バランスの乱れ』です。

パンや麺などの小麦粉製品は、主に「主食」として食べる方が多いのではないでしょうか?

主食の主成分である「糖質」は、人間の脳や身体のエネルギー源となる重要な栄養素です。

そのため、普段の食生活から「ただグルテンを抜くだけ」だと、糖質が不足して健康に悪影響を及ぼします。

グルテンフリーを行う場合、小麦粉製品を米など『他の主食に置き換える』様にしてください。

また、グルテンを含む小麦粉製品には「食物繊維」や「ビタミン」などの栄養素が多く含まれています。

そのため、グルテンフリーの食生活では、これらの栄養素が欠如して、疲労感や便秘を引き起こす可能性があります。食物繊維とビタミンは、他の食品から積極的に摂ることを意識しましょう。

主食を、食物繊維が多い「玄米」に置き換えたり、間食に果物を食べてビタミンを補うのもおすすめですよ。

まとめ

さて今回は、グルテンフリーについて、メリットと注意点を解説してきました。

グルテンは、パンや麺などの身近な食品に含まれ、完全に避けて生活するのは簡単ではありません。

しかし、グルテンの摂取は、心身への様々な悪影響が指摘されています。

皆さんの心身に起きている原因不明の不調も、もしかしたらグルテンが原因かもしれません。

小麦粉製品を全く摂らないのは難しいかもしれませんが、量を減らすだけでも効果はあります。

私もパン屋巡りをするくらいパンが大好きで、1人ラーメンも平気なタイプなので、グルテンを全く食べないのは絶対に無理だなと思っています💦

そんな方は先ず、朝食をパンからごはんに変えたり、パンを購入する際は米粉パンを選ぶことから始めてみては如何でしょうか?