糖質制限ダイエットとは?正しいやり方と注意点を管理栄養士が徹底解説

2023-04-08

糖質制限ダイエットとは

糖質とは、生きていく上で必要なエネルギー源となる栄養素の1つであり、ごはんやパンなどの主食や、甘い菓子や飲料などに多く含まれています。

糖質制限ダイエットは一言で言うと、これらの『糖質の摂取量を減らす』ダイエット方法です。

人間の身体には、摂取した栄養素をエネルギー源として蓄えようとする仕組みがあります。

糖質を摂取すると血糖値が急激に上昇し、血糖値を下げる働きがある『インスリン』というホルモンが分泌されます。このインスリンは、血糖値を下げるだけでなく『脂肪の分解を妨げる』作用があります。

つまり、糖質を過剰に摂取することで『脂肪を溜め込みやすい身体』になってしまいます。

そこで、糖質の摂取量を制限することにより、身体に脂肪を付きにくくすることでダイエット効果が得られるのです。

正しい糖質制限

糖質制限ダイエットでは、糖質の摂取量を1食20g以下、1日60g以下に抑えると良いとされています。

主な主食の糖質量は以下の通りです。

 ・白米お茶碗1杯(150g):約57g

 ・食パン1枚(6枚切):約30g

 ・パスタ1食(100g):約73g

 ・うどん1食(100g):約63g

こうして見ると、1食当たりの糖質を20g以下にすると、あまり食べられない印象ですよね。

しかし、このダイエット方法はあくまで『糖質の摂取量のみ制限』すれば良い為、他の栄養素は十分に摂取して構いません。

むしろ、栄養不足にならない為に『タンパク質や脂質』から必要なエネルギーを積極的に摂取する必要があります。

具体的には、タンパク質を多く含む肉や魚、大豆や卵などを通常よりも多く食べることを意識しましょう。

また、脂肪の摂取量は増やさずに、たんぱく質とビタミンを多く摂ることを意識すると、より高いダイエット効果が期待できます。

また最近では『低糖質パン』や『糖質0麺』などの糖質をカットした主食も売っていますし、オートミールなどの糖質の低い主食も多く目にします。糖質制限ダイエット中も、主食をしっかり食べたいという方は、注目して選んでみてください。

ダイエットは、空腹との戦いというイメージがあるかもしれませんが、他の栄養素は多く摂っても良いというのが、糖質制限ダイエットの特徴です。

糖質制限のデメリットと注意点

糖質制限ダイエットには、デメリットや注意したい点があります。

まず、糖質を制限することで『体調不良を引き起こす危険がある』という点です。

糖質は身体に必要なエネルギー源の1つであり、制限をすることで『低栄養状態』に陥る危険があります。身体が低栄養状態だと、脳が危険信号を出してホルモンの分泌量を減らすことがあります。

そうすることで『脳の働きが悪くなる』だけでなく、不眠や無月経など様々な問題が起こるリスクがあります。

脳が働くのに必要なエネルギーが足りていないと『頭がボーとする』や『ろれつが回らない』などの症状が出て、仕事や学業など日常生活にも支障がでる可能性があります。

その為、糖質制限ダイエットにおいては、タンパク質や脂質から必要なエネルギーを摂取することが重要になります。

更に、糖質制限ダイエットは『リバウンドの危険が高いダイエット方法』であるということを知っておく必要があります。

痩せたからといって、制限していた糖質の摂取量を急に増やすと、身体はここぞとばかりに『糖質を脂肪にして蓄えよう』とします。

その結果、簡単にリバウンドをしてしまうことがあります。糖質制限ダイエットを終えた際は、徐々に糖質の摂取量を増やしていく様にしましょう。

まとめ

さて今回は、糖質制限ダイエットのやり方と注意点について解説してきました。

美容や健康の為に励むダイエットですが、間違った方法で行うと様々なリスクが伴います。

まずは身体の仕組みを理解して、正しいダイエット方法を選ぶ必要があります。

注意点をしっかりと把握した上で、健康的に体型維持をしていきましょう。