発酵食品って素晴らしい‼発酵食品が大好きな管理栄養士がその効果とおすすめの食べ方を解説します
皆さんは発酵食品について、どんなイメージを持っていますか?
「何となく身体に良さそう」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
イメージ通り、発酵食品は身体にとっても良いです‼しかし、発酵食品の魅力はそれだけではありません。
私は体質的に胃腸が弱く、腸内環境を整える目的で発酵食品を食べ始めましたが、毎日食べていく中で、その美味しさと効果に魅了され、いつの間にか大好きになっていました。
今回は、そんな発酵食品好きの管理栄養士がその魅力を皆さんにお伝えしていきます。
発酵食品とは
発酵食品とは、食品に含まれるタンパク質やデンプン質などの栄養素を微生物(細菌,麴菌,酵母菌)が分解して生成された加工食品をさします。
発酵と同様に微生物が関わる作用に「腐敗」がありますが、腐敗は人に有害な働きをするのに対して、発酵は人に有益な働きをしてくれます。
発酵食品の効果
続いて、発酵食品の嬉しい効果について解説していきます。
食材の栄養価を高める
食材の発酵過程で、微生物は様々な栄養成分を生産します。
その結果、発酵により食品自体の栄養価が高まります。
例えば、大豆を発酵して納豆にすると、ビタミンKは約120倍、ビタミンB2は約10倍、葉酸は約3倍になります。
同じ食品を食べるのなら、栄養価が高い方が嬉しいですよね‼
食品の旨味を引き出す
食品を発酵させることで、味や香りが変化をし、美味しく食べやすくなるという特徴があります。
食材が微生物によって分解される過程で「アミノ酸、イノシン酸、グアニル酸」などの成分が生成され、これらがいわゆる『旨味』のもとになります。
また、発酵により食品に特有の香りが発生し、食欲を掻き立ててくれます。
お漬物や味噌など、食品自体の美味しさに、旨味が加わって初めて完成される食べ物もあります。
食品の保存性を高める
微生物には、他の微生物の生育を阻止または死滅させる働きがあります。
更に、発酵によって生成される乳酸や酢酸、アルコールにも殺菌効果があるため、雑菌の増殖を抑えて、食品の保存性を高めてくれます。
保存料を使わずとも、食品の保存期間が伸ばせるのは、身体にも安心ですよね。
免疫力を高める
発酵食品に含まれる乳酸菌や麹菌は、体内の免疫細胞を活性化させる作用があると言われています。
更に、発酵食品には身体を温める効果があり、健康維持にも効果があります。
新型コロナウイルスが流行した際、人の免疫力にも注目が集まりましたが、発酵食品は、こうしたウイルスから身体を守ってくれるのです。
腸内環境を整える
発酵食品には、生きた菌類がたくさん含まれています。
特に、ヨーグルトやキムチに多く含まれる乳酸菌は、腸内の善玉菌の働きを助けて、腸内環境を整える効果があります。
更に、腸内の悪玉菌を排出する手助けをして、腸内環境を改善してくれます。
私自身、腸内環境を改善したくて発酵食品を食べ始めました。
今では発酵食品をとらない日が続くと、明らかに腸内環境が悪くなってしまい、とても効果を実感しています。
おすすめの発酵食品
ここからは、発酵食品が大好きな管理栄養士の私が、特におすすめする発酵食品をご紹介します。
納豆
納豆のもとになる大豆は「畑の肉」と言われるほどタンパク質が豊富な食材です。
更に、大豆を納豆にする際に生成される「ナットウキナーゼ」という酵素は、血栓を溶かし、血流を改善する効果があるとされています。
タンパク質が豊富で、動脈硬化や高血圧予防にも効果的な納豆は、理想的な健康食品です。
しかし、市販の納豆に付いているタレには塩分が多いため、1日1パックまでにしましょう。
タレを少量にする代わりに、抗酸化作用が高いお酢を加えて食べるのもおすすめです。
ヨーグルト
ヨーグルトには、乳酸菌の一種であるビフィズス菌が豊富に含まれています。
ビフィズス菌は、腸内の悪玉菌の繁殖を抑え、腸内環境を整える働きがあります。
ヨーグルトは調理が不要で、手軽に食べられるのが嬉しいポイントです。
加糖タイプのヨーグルトには、砂糖や人工甘味料が多く含まれているため、無糖タイプのものを選ぶようにしましょう。甘味が足りない方は、蜂蜜をかけて食べるのがおすすめです。
また、ヨーグルトを電子レンジで約30秒温め、40度前後にして食べることで、乳酸菌が活性化され、より高い効果が期待できます。
味噌
味噌には、体内で合成できない必須アミノ酸が豊富に含まれています。抗酸化作用も高く、老化防止にも効果的です。
味噌汁はもちろん、調味料として炒め物や和え物にも使えるので万能な食品です。
しかし、味噌は塩分が高いため、1日大さじ1杯までを目安に食べるようにしましょう。
キムチ
キムチは乳酸菌が豊富で、腸内環境を整える効果が高い食品です。
また、キムチの材料に使われる唐辛子には「カプサイシン」という辛味成分が含まれています。
カプサイシンには、体温を上げて血流を良くする働きがあり、内臓脂肪を燃焼させる効果があります。
しかし、キムチに含まれる生姜やにんにく、唐辛子は胃を刺激する食品であるため、空腹時に食べるのは避けてください。
お酢
お酢には、食後の血糖値を抑え、体脂肪や内臓脂肪を減少させる働きがあります。
抗酸化作用も高く、美容効果が高い食品と言われています。
1日大さじ1杯を目安に、継続的に摂取すると高い効果が期待できます。
白米に回しかけて食べると、さっぱりと食べやすく、おすすめです。
まとめ
さて今回は、発酵食品の効果とおすすめの食品をご紹介してきました。
発酵食品には、美味しさだけでなく、身体に嬉しい効果がたくさんあります。
意外と身近な食品も多いため、毎日の食生活に取り入れやすいのも魅力的ですよね。
少しでも興味を持った方は、発酵食品を意識してみてはいかがでしょうか。