美味しく食べて夏バテ対策‼夏バテに効果的な食材と食事のポイントを解説
夏バテとは
夏バテとは、夏の厳しい暑さに身体が適応できず、様々な不調をきたした状態のことです。
症状は人により様々ですが、主に「食欲不振,倦怠感,疲労感,息切れ,不眠」などがあります。
そんな夏バテも、日頃の食生活を見直すことで予防することができます。
これからご紹介する対策は、既に夏バテの状態の方にも効果がありますので、参考にしてみてくださいね。
夏バテ対策に食生活が重要な理由
人間の身体は、日々の食事によって作られ、生命維持のために機能をしています。
そのため、食事から必要な栄養を摂らないと、脳や筋肉、胃腸など様々な臓器の働きに支障をきたします。
夏バテ状態では、食欲不振になる人が多いですが、食事を摂らないことで、より夏バテが悪化してしまうのです。
また、胃や腸などの消化器官は、食べ物が体内に入ることで働きます。そのため食事をしないことは、消化器官の機能を低下させる危険があります。
その結果、「逆流性食道炎」や「過敏性腸症候群」などの病気にも罹りやすくなります。
夏バテに効果的な栄養素・食材
ここからは、管理栄養士の私が考える夏バテに効果的な栄養素と、食材の例をご紹介します。
タンパク質
タンパク質は、筋肉や血液のもとになる栄養素です。
食事から摂るタンパク質の量が不足すると、筋肉量と血液量が減少していきます。
血液は、栄養素を身体に運ぶ役割があるため、不足することで身体に充分な栄養が届かず、夏バテを引き起こします。
また筋肉量が低下すると、筋肉でエネルギーを消費できず『身体が省エネ状態』に陥ります。
その結果、体力の低下や疲労感、倦怠感を引き起こしやすくなります。
ビタミンB1
ビタミンB1は、糖質や脂質からエネルギーを作り出す代謝の手助けをしてくれる栄養素です。
そのため、ビタミンB1が不足すると、食事から摂った栄養をエネルギーとして上手く利用できず、疲労感を感じやすくなります。
またビタミンB1は、発汗により失われやすいと言われており、汗をかく季節には不足しがちな栄養素です。
食事から摂った栄養素をしっかりと利用するためにも、ビタミンB1は積極的に摂る必要があります。
ミネラル
人間の身体は、暑いと感じると体温を下げるために汗をかきます。
汗には、水分の他に「ミネラル」が含まれており、発汗すると身体の外に排出されてしまいます。
ミネラルは、筋肉の収縮などに関わる栄養素であり、不足すると、脱力感や筋力低下などの症状を引き起こします。
そのため、汗をかいた時は、水分と一緒にミネラルも補給する必要があります。
夏バテを解消する食事のポイント
ここからは、夏バテを解消する食事について、ポイントを絞って解説していきます。
量よりも質を重視する
夏バテになったとき「体力をつける為にも沢山食べなきゃ」と無理をして沢山食べていませんか?
しかし身体が不調な時は、胃腸の働きも悪くなっているため、消化不良を起こしてしまう可能性があります。
食欲がないと感じるときは、できるだけ消化の良いものを食べるようにしましょう。
また、食べやすいからと言って、同じ食べ物ばかりを食べるのも良くありません。
炭水化物(米・パン・麺)だけでなく、タンパク質(肉・魚・卵)やビタミン(野菜・果物)、ミネラル(海藻・きのこ)もしっかり摂ることを意識しましょう。
少しずつでも構いませんので、できるだけ様々な種類の食品を食べることが大切です。
香辛料で食欲増進
暑さで食欲がない時は、食事に「香辛料」を取り入れてみましょう。
香辛料とは、食品に香りや辛味をつける為に使用される調味料のことです。料理に加えると風味が良くなり、食欲を増進させる効果があります。
食事に香味野菜(ネギ・シソ・みりょうが)を加えたり、料理の仕上げに香辛料(わさび・胡椒・唐辛子)を振りかけるだけでも効果的です。
夏バテを解消するためには、食欲を掻き立てる食材選びも重要ですよ。
冷たいものは食べ過ぎない
夏になると、清涼飲料水やアイスクリームなど冷たいものばかり口にしていませんか?
しかし、冷たいものは胃腸に負担をかけて食欲不振につながるため、夏バテを引き起こす原因になります。
また、食事に「そうめん・そば」、間食に「アイスやジュース」などの冷たい食品を選ぶと、栄養バランスが偏りがちです。これらの食品には「糖質」が多く含まれており、糖質の代謝に必要な「ビタミンB1」が不足してしまいます。その結果、糖質をエネルギーに変換できなくなり、疲労感の原因になります。
糖質が高い食品は、「ビタミンB1」が豊富に含まれる食品(豚肉・鰻・胡麻・大豆・ブロッコリーなど)と合わせて食べる様にしましょう。
まとめ
さて今回は、夏バテに効果的な食材と食事のポイントについてご説明しました。
地球温暖化が進み、夏の暑さは年々増しています。
猛暑を元気に乗り切るためにも、食事から夏バテ対策をしていきましょう。