チアシードって一体何?今注目のスーパーフードを管理栄養士が徹底解説

2023-07-01

1.チアシードとは

チアシードとは、シソ科の「チア」という植物の実のことを言います。

小さい粒状の食品ですが、その栄養価の高さから、スーパーフードとして注目が集まっています。

水を含むとプチプチとした食感になるのが特徴で、無味無臭のため、食事に取り入れやすい食品です。

2.チアシードの栄養価

チアシードがスーパーフードと呼ばれる理由は、その栄養価の高さにあります。

チアシードには、タンパク質、α-リノレン酸、食物繊維、ミネラル(カルシウム、鉄など)が豊富に含まれています。

それぞれの栄養価については、下記の解説をご覧ください。

 ・タンパク質

  チアシードは、植物性の食品にも関わらず、タンパク質がとても豊富です。

 ・α-リノレン酸

  α-リノレン酸は、必須脂肪酸である「オメガ3脂肪酸」の1つです。

  必須脂肪酸は、体内でつくることができないため、食品から摂取する必要があります。

  α-リノレン酸には、血液中の中性脂肪を低下させたり、アレルギーや炎症を抑える働きがあります。

 ・食物繊維

  チアシードの3分の1は、食物繊維が占めています。

  特に、こんにゃくにも含まれる「グルコマンナン」が豊富で、水を含んで胃の中で膨らむ性質があります。

  便通改善はもちろん、満腹感から食べすぎを防ぐ効果もあります。

 ・カルシウム

  チアシードは、乳製品に並ぶほどカルシウムが豊富です。

  カルシウムは、骨をつくる材料となる栄養素で、不足すると骨粗鬆症などのリスクが高まります。

 ・鉄

  チアシードは、鉄が豊富で、ほうれん草の約3倍も含まれています。

  鉄は、全身に酸素を運ぶために重要な働きを担っており、健康維持の為に欠かせない栄養素です。

3.チアシードの効果

チアシードには、身体に嬉しい効果が沢山あります。

3-1.ダイエット効果

チアシードを食生活に取り入れると、ダイエット効果が期待できます。

チアシードは、栄養価が高いにも関わらず、大さじ1杯(15g)当たり約60kcalしかなく、とても低カロリーです。

また、チアシードに含まれるグルコマンナンは、水を含むと10倍以上に膨らむため、腹持ちも良く、少量で満足感を得られるため、食べ過ぎ防止にもつながります。

更に、チアシードは食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富で、腸内環境の改善や新陳代謝の向上の効果もあるため、継続的に摂ることで、太りにくい身体をつくることができます。

3-2.血糖値の上昇を抑える

チアシードに多く含まれている「食物繊維」は、糖の吸収を緩やかにする作用があります。

食後に血糖値が急上昇すると「インスリン」というホルモンが過剰に分泌されます。

インスリンは、脂肪の分解を妨げ、身体に脂肪を溜め込みやすくします。

そのため、糖の吸収を緩やかにして、インスリンの過剰分泌を抑えることは、糖尿病や肥満の予防にもつながります。

3-3.冷え性の改善

チアシードに含まれる必須脂肪酸「α-リノレン酸」は、血液を流れやすくして、細胞組織の働きを正常に保つ働きがあります。

α-リノレン酸を摂ると、血液がサラサラになり、血行が良くなると言われています。

そのため、積極的に摂ることで、冷え性の改善に効果的です。

3-4.アンチエイジング効果

チアシードに多く含まれるミネラルの1種である「セレン」には、高い抗酸化作用があります。

セレンは、甲状腺ホルモンの活性化に必要な成分で、細胞の酸化を防ぐ働きがあります。

また、チアシードには、ポリフェノールも多く含まれており、老化の原因となる「活性酸素」の働きを抑えてくれるため、老化の防止につながります。

4.チアシードの食べ方

チアシードは、水で戻して食べるのが一般的です。

常温の水に、1時間以上浸しておくと、プルプルになり、食べやすくなります。

プルプルになったチアシードは、ヨーグルトやシリアル、スムージーなどに混ぜても、食感が良くて美味しく食べられるので、おすすめです。

また、乾燥した状態で食べることも可能ですが、一度に沢山食べると、お腹に不調をきたす可能性があります。

チアシードは、1日に大さじ1杯(約15g)を目安に食べる様にしましょう。

5.チアシードの注意点

ダイエットやアンチエイジングなど、嬉しい効果が沢山あるチアシードですが、食生活に取り入れる際に、注意したいことがあります。

5-1.乾燥した状態での過剰摂取

チアシードには、水を吸収すると約10倍以上に膨らむという特徴があります。

そのため、乾燥した状態で大量に食べると、胃や腸で水分を含んで大きく膨らみ、お腹の不調につながります。

食物繊維が豊富で整腸作用があるチアシードですが、過剰に摂取すると、かえって便秘下痢を引き起こす原因にもなるため注意が必要です。

5-2.薬との組み合わせ

チアシードに含まれる「α-リノレン酸」は、血行促進作用があります。

そのため、高血圧高コレステロールの薬を服用している場合は、効果が強くなり過ぎる危険があります。

常備薬との組み合わせが不安な方は、医師に相談をしてみてください。

5-3.アレルギー反応

チアシードは、シソ科の植物の実であり、強いアレルギー反応を引き起こす場合があります。

特に、同じシソ科の「オレガノ」や「タイム」などの食物アレルギーがある方は注意が必要です。

6.まとめ

さて今回は、チアシードについて解説してきました。

チアシードには、美容や健康に嬉しい効果が沢山あります。

最近では、ハリウッドスターやモデルが健康食品として紹介したことで、注目が集まっています。

日本でも普及が広がっており、スーパーマーケットでも簡単に購入できます。

興味のある方は、是非一度、購入してみてはいかがでしょうか。